エネルギー価格高騰・電力供給ひっ迫で事業者に大きな影響も!エネルギー等対策本部で小池都知事「脱炭素の取組を推進していく」
中東情勢の緊迫化によるエネルギー供給の不安定化や、電力供給のひっ迫が懸念されている。
地球温暖化・エルニーニョ現象による海面水温の上昇などの影響により、今年の東日本の夏は平年より気温が高くなることが予想され、これに合わせたエネルギー・電力供給ひっ迫リスクが深刻な事態を招く可能性があるためだ
東京都はこれらの状況を踏まえ、小池百合子都知事をはじめとした副知事・各局長計37名が参加する「エネルギー等対策本部」を都庁で開催した。
「エネルギー等対策本部」都庁で開催
中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格の高騰、さらに今夏に向けた電力需給の厳しい見通しなど、エネルギーを巡る環境は一層不透明さが増加。
今回都庁で行われた「エネルギー等対策本部」での説明では、日本の原油輸入の9割超は中東地域からのもので、同地域への依存度が高いことから、昨今の中東情勢の悪化により3月から原油価格は高騰を続けており、電気料金にも数ヶ月程度のタイムラグを経て反映されることが懸念されている。
国は石油備蓄の放出と燃料価格の抑制措置を実施し、東京都もこの動向を注視しつつ適切に対処していく必要があると説明した。
また今夏の東日本は、地球温暖化などの影響で平年より気温が高くなることが予測がされているものの、電力予備率がわずか3%となり、安定供給は厳しい見通しとなっている。

気候変動の影響による“災害級の暑さ”が常態化しつつある中、エネルギー対策・暑さ対策は都民の暮らしを守る上で喫緊の課題だ。
本会議では、こうした状況を踏まえ、都が進める『HTT(電力を「へらす・つくる・ためる」)』の取り組みと、都民の命・健康を守る暑さ対策を全庁一体となり推進していく方針を確認した。
会議の中で小池都知事は、

「中東情勢の緊迫化に伴うエネルギーの価格の高騰や、今年の電力需給の厳しい見通しなど、エネルギーの安定供給が喫緊の課題。レジリエンス向上にも資する脱炭素の取組を、これまで以上の覚悟をもって推進していかなければならない。」
とコメント。
「補助金などの制度は、整えて終わりではなく、必要とする都民や事業者に実際に活用されてこそ、はじめて効果が発揮される。そのために知恵と工夫を絞って、メッセージが届き、効果的に活用されるようにしていく。合わせて、直面している状況の危機感を都民の皆さんと共有し、実際の行動変容へとつなげていけるよう、力を尽くしていきたい。」
と続け、都民や事業者への各種支援制度のさらなる周知と、活用の促進を行っていくと説明した。
事業者向けの省エネ・再エネ支援施策
東京都では、都内の事業者に向けたHTTの取り組みを加速するべく、これまでの支援施策の拡充や新規支援施策を開始。
例えば、これまで行ってきた地産地消型再エネ・蓄電池を導入する事業者への経費助成や、再エネの都外調達を促進する発電施設導入経費の助成などを拡充。

また、訪問系障害福祉サービス事業者向けに、暑さ指数計測器やウェアラブルデバイス、ファン付き作業着の購入支援や、これら暑さに配慮した職場環境づくりを行った事業者に、奨励金20万円の支給などを新たに開始する。

スタートアップ・中小企業の取り組み支援の中でも、企業とスタートアップのマッチングにおける募集課題や助成事業テーマの1つに「暑さ対策」を設定。
これにより、新技術の開発や活用を促進し、HTTの加速を促す狙いだ。
エネルギーの高騰や電力供給の不安定化は、事業者にとって大きな影響を与える問題と言える。
また、命を脅かす暑さの常態化も、従業員の健康や業務などに多大な影響を与える可能性が高い喫緊の課題だ。
ぜひ都内の事業者は、東京都が行う支援施策の内容を把握・検討し、活用してみてはいかがだろうか。